吉田君のマンションに入ったけど、なんだか違和感を覚えた。その訳は……
「驚いたでしょ? 何も無くて」
という事だった。
最低限の家具や電化製品しか見当たらなくて、ただでさえ広い部屋が、やたら広く見える。
「うん。どうしてなの?」
「住み始めたばかりだし、家具とかはパートナーと相談して揃えたいんだ」
”パートナー”と聞いて、私は周りをキョロキョロ見渡した。でも、それらしい人の姿はない。
「今はいないみたいね。パートナーの人」
「いないですよ、まだ」
「まだ?」
「近い将来、出来ると思ってます。それより葉子さん、かなり酔ってますよね?」
あ、そうだった、忘れてた。今夜はお酒をいっぱい飲んでたんだった。だからふわふわするのかあ。
「だからあんな事、言ったんですね?」
「あんな事って?」
「”させてあげる”ですよ」
「あ、ああ、あれね。えへへ」
恥ずかしいので笑ってごまかした。
「今夜は大人しく寝てください」
「驚いたでしょ? 何も無くて」
という事だった。
最低限の家具や電化製品しか見当たらなくて、ただでさえ広い部屋が、やたら広く見える。
「うん。どうしてなの?」
「住み始めたばかりだし、家具とかはパートナーと相談して揃えたいんだ」
”パートナー”と聞いて、私は周りをキョロキョロ見渡した。でも、それらしい人の姿はない。
「今はいないみたいね。パートナーの人」
「いないですよ、まだ」
「まだ?」
「近い将来、出来ると思ってます。それより葉子さん、かなり酔ってますよね?」
あ、そうだった、忘れてた。今夜はお酒をいっぱい飲んでたんだった。だからふわふわするのかあ。
「だからあんな事、言ったんですね?」
「あんな事って?」
「”させてあげる”ですよ」
「あ、ああ、あれね。えへへ」
恥ずかしいので笑ってごまかした。
「今夜は大人しく寝てください」



