アラサーの私が、なぜか御曹司で超絶イケメンの年下男子から、溺愛されました

神崎財団? 吉田コンツェルン?
どちらも聞いた事のある、有名な財閥だわ。

たしか、神崎財団はうちの会社の筆頭株主で、吉田コンツェルンは、外国の電話会社を買収したとか、少し前のニュースで見たと思う。

「こちらは征一さんのフィアンセの高島麗子さん」

そちらに目をやると、煌びやかなパープルのドレスを纏った、すこぶるあでやかな女性が無表情で立っていた。正しく令嬢、という感じ。

「高島麗子です」
「き、北野葉子です」

噛んじゃった。

つまり、4人の内訳は、御曹司が2人。ご令嬢が1人。一般人が1人(私)。
なんかすごい、惨め……

さらに追い打ちをかけるように、こんな会話が私の耳に届いた。

「ところで亮平、”彼女”はどうしてる?」
「え? ああ、西野裕子? 頑張ってるみたいだよ。毎日張り切ってる」

「そうか。頑張るのはいいんだが……」
「あの子の事は俺が見てるから、大丈夫だと思うよ」
「そうか。よろしく頼む」

今の会話から察するに、神崎さんと裕子ちゃんは親戚、もしくは知り合いで、やっぱり裕子ちゃんは吉田君の”彼女”だったんだ。

もしかすると違うんじゃないか、という淡い望みは、呆気なく崩れ落ちた。