母がリモコンでテレビを消した。真剣に見てたわけじゃないから、構わないけど。
「支店長から頼まれてな……」
父は銀行に勤めている。そこの支店長さんは家に来た事があり、私も面識があった。
偉い人に有りがちな、ちょっと強引な感じのする人だったと思う。
その支店長さんから頼まれた事って、何なんだろう……
「お見合いよ」
「お見合いって、私の!?」
全くの想像外で、思わず大声を出してしまった。今まで、お見合いなんて一度もした事はない。
「あたりまえでしょ?」
「支店長の親戚の青年らしいんだが、ぜひ葉子に引き合わせたいとおっしゃってな。やっぱり、断ろうか?」
「お父さん、余計な事は言わないで!」
「す、すまん」
どうやら母はこの話に乗り気で、父はそうでもないらしい。
「支店長から頼まれてな……」
父は銀行に勤めている。そこの支店長さんは家に来た事があり、私も面識があった。
偉い人に有りがちな、ちょっと強引な感じのする人だったと思う。
その支店長さんから頼まれた事って、何なんだろう……
「お見合いよ」
「お見合いって、私の!?」
全くの想像外で、思わず大声を出してしまった。今まで、お見合いなんて一度もした事はない。
「あたりまえでしょ?」
「支店長の親戚の青年らしいんだが、ぜひ葉子に引き合わせたいとおっしゃってな。やっぱり、断ろうか?」
「お父さん、余計な事は言わないで!」
「す、すまん」
どうやら母はこの話に乗り気で、父はそうでもないらしい。



