アラサーの私が、なぜか御曹司で超絶イケメンの年下男子から、溺愛されました

そんな努力(?)も虚しく、私は意識を手放してしまったらしい。


『葉子先生、俺に寄りかかってください』

あ、また亮君の夢を見てるみたい。でも、低い声。お言葉に甘えて寄りかかると、亮君の肩はガッシリしていた。

「もしかして、大人になったの、亮君……?」
『そうですよ』
「そうなんだ。嬉しい……」


頭がかくっとして目を開くと、横にいる誰かに、頭をそっと支えられた。

「俺の夢、見てたの?」
「え?」

気付けば、大人になった亮君……ではなく、吉田君が横にいて、私は彼に寄りかかっていた。

「ど、どうして?」

私は慌てて吉田君から離れた。

「はい?」
「どうして吉田君が隣にいるのよ?」
「だって、こうしていないと葉子さんが倒れちゃうから。急に寝ちゃうんで、びっくりしましたよ」

「そうなの? だとしても、ここは人目があるから、向こうに座って?」
「はいはい。俺は気にしませんけどね」
「私は気にするの!」

何やってるんだろう、私。こんなの誰かに見られたら、大変だわ……