かりそめの恋人なのに、溺愛が止まりません

「光高さん、私が愛しているのは光高さんです」

「えっ」

光高はつぐみの言葉に驚きを隠せずにいた。

「私のお腹の子供の父親は光高さんです、だから離婚届けにサインされては困ります」

「本当か」

「正臣に社長はつぐみを愛していないって言ってたって言われて、かりそめの関係だからやっぱりって信じてしまって勝手にショックを受けてました」

「いや、俺は柿崎には五年前からつぐみを愛していると言ったんだが…」

「そうなんですか、正臣に騙されるところでしたね、光高さんが私を諦められずにいてくれてよかったです、もし離婚ってことになったら、私は一人でもこの子を生もうって思ってました」

「つぐみ」

光高はつぐみを抱きしめた。

「簡単に諦められるほど、つぐみへの俺の気持ちはやわじゃない」

光高はつぐみにキスを落とした。

「光高さん、愛しています」

「俺もつぐみを愛している」


                  END