双子の妹はカエルのお姫様①



朝、セットしていたアラームが「ピピピッ」と室内に鳴り響いた。

「眠い……でもシャワー浴びないと」

昨日は結局、鈴蘭を連れて帰ったあと、部屋でそのまま眠ってしまったんだった。

(それに、厄介な人たちに会っちゃったなぁ……)

生徒会。
生徒会役員は、それぞれの家がかなりの権力を誇っている。

いずれは会うこともあるだろうと思っていたけれど、まさか全員が鈴蘭に夢中だとは思わなくて。

うん、さすが鈴蘭。

「ん〜」

ベッドの上でぐんと伸びをして、床に足を下ろす。

着たままだった制服のシャツを脱ぎ、部屋に備え付けられている浴室へと入る。

髪や体を洗い、バスタオル一枚で上がると、タイミング良く扉からノック音がした。

「つぼみお嬢様~! 朝ッスよー!!」
「あ、リュウ。おはよう」

タオルで髪を乾かしながら視線を向ける。

部屋に入って来たのは燕尾服の少年。
彼は私の専属執事のリュウ。りっちゃんとは同い年で、一応年上なんだけど、色々と子供っぽいところがある。

「って、うわぁ! そんな格好で何をしてるんスか!?」
「シャワー浴びてて」
「早く服着てくださいッス!」

リュウは慌てながら持っていた制服のシャツを私に放り投げた。

あの、一応私、あなたの主人なんですけど。
変なところで照れるんだもんなぁ。

「じゃあここに下着も置いとくんで、俺が浴室掃除している間に着替えてくださいっス!」
「………うん」

本当に変なところで照れるね。なんで下着は平然と本人の目の前に置けるんだろう。

私はそんなリュウを見て苦笑し、さっさと制服に着替えた。
着替え終えたところで、浴室掃除を終えたリュウが戻ってくる。

「まだ髪の毛乾かしてないじゃないスか! 時間ないんスから早く座ってください!」
「え、ぶわっ!?」

有無を言わさずドレッサーの前に座らせられ、素早い手さばきでドライヤーを当てられた。

「女の子なんスから、髪の毛大事にしてくださいッス! こんなに長くて綺麗なんですから!」

発言がまるでお母さんだなぁ。鏡越しに確認できるリュウの髪型は、清潔感を保たせつつ、ばっちりセットがされている。

毎度ながら思うけど、リュウは本当に器用だな。

「あ、そうそう。お弁当も作っておいたっスよ」
「うん、ありがとう」

そう、いつも私のお弁当を作ってくれているのもリュウだ。
最近ではお菓子作りを極めているらしく、和菓子にも手を出し始めている。

「今朝も手伝ってくれてありがとう、リュウ。それじゃ行こっか」

髪も乾かし終わり、私はハンガーに掛けられたブレザーを取って羽織る。

「お弁当持ったっスね? あとは――薬!」
「大丈夫大丈夫。ちゃんと手帳に挟んでるから」
「そうッスか、なら良いんスけど……」

リュウはほっとした笑顔を浮かべる。本当に心配性だ。
そんなこんなで部屋を出た私は、朝食を摂るため食堂へと向かった。