双子の妹はカエルのお姫様①



時間が経つにつれて夜の帳が下り始めた校舎は、普段生徒たちで溢れる明るい雰囲気とは異なりちょっと薄気味悪い。


そういえば前に時間が空いたとき、ネットのホラーゲームを試してみたんだけど、随分内装がゲーム内に似てるというかそっくりというか。


……いやだからなにって話だけど。
べつに怖くない、怖くはないよ?

ただ、不気味なだけだし!



「悪霊退散、アーメン……」


仕方がないので気にしないフリをして私は生徒会室を目指す。

生徒会室は第一棟の四階にあり、そこまで行くのは地味に面倒だった。



しばらくして生徒会室と記されたプレートが引っかかっている扉の前にたどり着いた。
そして少し開いた扉の隙間からは、うっすらと中の電気の光が漏れている。


コンコンコン、とノック音が廊下に響く。
それからドアノブを回し、中に入る。


「失礼します。零条士 鈴蘭はこちらにいますか?」


薄暗い廊下から、変わって明るい生徒会室に一瞬目が眩んだ。
いやまぁ、ほとんど前髪でシャットアウトされているわけではありますけど。


生徒会室はそれなりの広さであった。

中央に長テーブル二つ、それを挟むように柔らかそうな、見て高級品と分かる長ソファが四つ置かれていた。


あのソファ、柔らかそう。
いや絶対にふかふかしてる、寝転がってみたい。


そんな欲望を心に潜ませながら、ちらっと視線を動かすと、一番奥側に生徒会長専用の机と椅子が備えてあった。


さすがは白蘭学園というか、使われている木材は見るからにかなりの代物だ。


生徒会室って初めて入ったけど、中はこうなっていたんだなぁ。

さて、お目当ての鈴蘭はどこに……。


「す、鈴蘭!?」


私はそこでようやく気づいた。
ずっと、彼らに見られていたということを。


私の視界に映り込んだのは――ソファに横たわって静かな寝息を立てる鈴蘭の姿と、入って来た私を見て物珍しそうな顔をする。


生徒会役員の姿だった。