言葉までもまっすぐに、私の心へと刺さる。
驚く私を見てから、貴公子は瞬きをして記者を見据えた。
「……欲しい言葉が聞けたんだろ?だったら好き勝手に書けよ」
思いがけない展開に、面食らっているようだったけど、記者はきっちり録音していたみたいで、不敵な笑みを浮かべた。
「そうさせて頂きます。それではまた」
小走りに去っていく記者を見つめると、貴公子はうつむき、脱力したようにベンチへ座り込んだ。
「貴公子……何で」
いくらしつこい記者だからって、噂を肯定するような、そんなこと言わなくても良かったはずなのに──
「……嘘じゃ、ねぇんだ」
「え?」
呟かれるように言われ、私は数歩、貴公子に歩み寄る。
「お前が俺に、俺の花が綺麗だって言った……あの時から」
顔を上げてそう告げる貴公子の瞳はすごく優しくて、つい意地を張るようなことを言ってしまう。



