え──? 何言ってるの貴公子。 今私が完全否定をしようと思っているのに。 記者は私に向けていた視線を、再び貴公子へと戻す。 「教室に通うようになって、付き合ってるって噂が流れていた時にはもう、絶賛片想い中だったし。あんたらが騒ぐせいでこいつがやめるって言い出すから、もういいわ」 どこか投げやりにも聞こえる言い方だったのに──貴公子の声も、顔も、まっすぐ私に向けられていて── 「俺は、皆森詩姫が好きだ」