ギャップドル!! - だって「素直」になりたくない -

雑誌とインターネット記事のインタビューを受け、明日の歌番組のリハーサルをして、深夜ラジオで喋り、自宅に着くのは3時半過ぎ。これからメイク落としてお風呂入ってスキンケア、ヨガ、そして大学の勉強。

私の住んでいるマンションは、上層階をうちの事務所が合宿所として借り上げているのが公然の秘密だ。24時間ファンが玄関前にたむろっているので、裏口に車を回してもらい、マネージャーさんとスタッフさんと運転手さんにお礼を言い、メンバーにバイバイして車を降りた。都内近郊にいくつも合宿所がある。

家に帰ってセキュリティをチェックし、それから居間でキャンドルに火をつける。バニラのにおいのするものだ。ファンからのプレゼント。
(あー、リラックスー)
冷蔵庫から炭酸水を取り出そうとそたら、ギリシャヨーグルトのカップが3つ入っていた。
- みやげ。
素っ気ないが美文字のメモ付きだ。紫色のふせん。
悔しいけれど、

私、今日、オレンジに負けてた。存在を喰われた。歌唱力も、ダンスも、笑顔も何もかも。
(明日こそぶちのめしてやる。まずヨーグルトのお礼を言ってから)
キャンドルを吹きけしてバスルームへ向かう。今日は何時間眠れるかな。

「おい、ちい。ちい」