中学二年生
「めーぐるっ、帰ろ!」
俺は芽流という女の子と付き合い始めた。
確か、中学一年生の秋頃。俺が告白をしたら、芽流は喜んでOKをしてくれたのだ。
「ふふっ、るい。今日のプレーどうだった?」
ニコッと微笑んで、俺の名前を呼ぶ芽流。可愛すぎてどうにかなってしまいそう。
「んー、そこそこだったなぁ。先輩とやってみたんだけど、強すぎて一点も取れなかったし…」
「まあそれが普通なんだけどなー」と苦笑いする。
俺はテニス部に所属している。それも、男女合同。
初めはちょっと抵抗感があって、「この部活は無いな」と判断していた。
必ず全ての部活を見学し、〝仮入部〟をしなくてはいけなかったので、大人に言われるがままテニス部に行ってみたのだ。
するとまあ、あら不思議。まるで手品のような…、魔法にかかったかのように、先輩のプレーに見惚れてしまったのだ。
男女関係なく、みんなで協力し合って技術を磨いていく姿。
俺はそんな先輩達に、釘付けになってしまった。
カッコいいな、と素直に思った。
青春。先輩達は、思いっきり青春をしている気がする。
ふと横を見ると、芽流も先輩達を真剣に見ているようだった。
目はキラキラと輝いていて、芽流と一緒にテニス部に入るのもアリなんじゃないか、と考え始めた。
こんな素敵な部活に入りたい。初心者でも大歓迎だし、いっそ勢いで入っちゃおうかな。
〝性別なんて関係ない、楽しく最高の部活にしよう!〟
先輩は最後にそう言った。
「るい」
「なに?」
桜がどんどん散っていく、そんな日。
いつもの帰り道。だけど、俺たちは確実に、一日一日と成長している。
「私のこと、好き?」
芽流に、そんな当たり前のことを聞かれた。
「うん、大好き!」
その答えが、いつか変わることなんて。
ずっと、ないって思ってたんだけどな。
いつからだっけな、芽流が歪み始めて――、壊れちゃったのは。
「めーぐるっ、帰ろ!」
俺は芽流という女の子と付き合い始めた。
確か、中学一年生の秋頃。俺が告白をしたら、芽流は喜んでOKをしてくれたのだ。
「ふふっ、るい。今日のプレーどうだった?」
ニコッと微笑んで、俺の名前を呼ぶ芽流。可愛すぎてどうにかなってしまいそう。
「んー、そこそこだったなぁ。先輩とやってみたんだけど、強すぎて一点も取れなかったし…」
「まあそれが普通なんだけどなー」と苦笑いする。
俺はテニス部に所属している。それも、男女合同。
初めはちょっと抵抗感があって、「この部活は無いな」と判断していた。
必ず全ての部活を見学し、〝仮入部〟をしなくてはいけなかったので、大人に言われるがままテニス部に行ってみたのだ。
するとまあ、あら不思議。まるで手品のような…、魔法にかかったかのように、先輩のプレーに見惚れてしまったのだ。
男女関係なく、みんなで協力し合って技術を磨いていく姿。
俺はそんな先輩達に、釘付けになってしまった。
カッコいいな、と素直に思った。
青春。先輩達は、思いっきり青春をしている気がする。
ふと横を見ると、芽流も先輩達を真剣に見ているようだった。
目はキラキラと輝いていて、芽流と一緒にテニス部に入るのもアリなんじゃないか、と考え始めた。
こんな素敵な部活に入りたい。初心者でも大歓迎だし、いっそ勢いで入っちゃおうかな。
〝性別なんて関係ない、楽しく最高の部活にしよう!〟
先輩は最後にそう言った。
「るい」
「なに?」
桜がどんどん散っていく、そんな日。
いつもの帰り道。だけど、俺たちは確実に、一日一日と成長している。
「私のこと、好き?」
芽流に、そんな当たり前のことを聞かれた。
「うん、大好き!」
その答えが、いつか変わることなんて。
ずっと、ないって思ってたんだけどな。
いつからだっけな、芽流が歪み始めて――、壊れちゃったのは。



