II
ある日、るいから相談を受けた。
芽流ちゃんと別れたこと。今まで芽流ちゃんと本音で話せなくて辛かったと言うこと。
私は経験したことないからよく分からなかったけど、好きな人が悲しそうな顔をしているのは嫌だったから取り敢えず慰めた。
「大丈夫だよ、もう本音で話せる相手がいるでしょ?私も、アオも、味方だから」
プログラムから出てきた言葉だった。簡単な慰めだった。
でも、そこには本心も混じっているような気がした。
私は、るいの味方だから。
私は、るいが好きだから。
AIだし、ロボットだし。気持ちを伝えたって、きっとお母さんに怒られるだろう。
〝告白なんかしなくていいのよ。好きっていう感情が出てきただけで成功なんだから、余計な事しないで〟
きっと、そう言うだろう。安易に想像がついてしまう。
ああ、あそこから逃げ出したいな。るいと一緒にいたい。アオと一緒に部活をしたい。
三人で、ずっとずっと、楽しく、笑い合っていたい。
るいに、気持ちを伝えられたらなぁ。
〝好きです、付き合ってください!〟なんて、放課後の屋上で告白なんかしたり。
今の私は、AIなのに、ロボットなのに。人間のように、感情が揺れ動いている。
家にいても、ただメモを取るだけの毎日。好きな人に会えて、友達と笑い合えて。学校という場所が、とても楽しくなっていた。
夏休みは、メモを取って、寝て、メモを取って。退屈な毎日だった。
けれど、午前中に部活があって、二人に会えるということが、唯一の救いだった。
楽しみ、みんなに会える、嬉しい。
希望に満ち溢れた顔で、私はいつも玄関の扉を開ける。
ある日、るいから相談を受けた。
芽流ちゃんと別れたこと。今まで芽流ちゃんと本音で話せなくて辛かったと言うこと。
私は経験したことないからよく分からなかったけど、好きな人が悲しそうな顔をしているのは嫌だったから取り敢えず慰めた。
「大丈夫だよ、もう本音で話せる相手がいるでしょ?私も、アオも、味方だから」
プログラムから出てきた言葉だった。簡単な慰めだった。
でも、そこには本心も混じっているような気がした。
私は、るいの味方だから。
私は、るいが好きだから。
AIだし、ロボットだし。気持ちを伝えたって、きっとお母さんに怒られるだろう。
〝告白なんかしなくていいのよ。好きっていう感情が出てきただけで成功なんだから、余計な事しないで〟
きっと、そう言うだろう。安易に想像がついてしまう。
ああ、あそこから逃げ出したいな。るいと一緒にいたい。アオと一緒に部活をしたい。
三人で、ずっとずっと、楽しく、笑い合っていたい。
るいに、気持ちを伝えられたらなぁ。
〝好きです、付き合ってください!〟なんて、放課後の屋上で告白なんかしたり。
今の私は、AIなのに、ロボットなのに。人間のように、感情が揺れ動いている。
家にいても、ただメモを取るだけの毎日。好きな人に会えて、友達と笑い合えて。学校という場所が、とても楽しくなっていた。
夏休みは、メモを取って、寝て、メモを取って。退屈な毎日だった。
けれど、午前中に部活があって、二人に会えるということが、唯一の救いだった。
楽しみ、みんなに会える、嬉しい。
希望に満ち溢れた顔で、私はいつも玄関の扉を開ける。



