✳︎
翌朝、朝食を作ってお母さんと一緒に食べている時。
「…学校?」
プログラムが「感情があるように動け、言葉を繰り返せ」と指示し、言われたことを繰り返してみる。
「そう、中学校。通ってみない?」
どういう風の吹き回しだろうか。昨日とは打って変わった態度だ。気分はもう良くなったのだろうか。中学校に行って、何かメリットでもあるのだろうか。
「もしかしたら、人と触れ合うことで感情が芽生えるかもしれないって考えたの。研究の手間も省けるし、丁度いいと思わない?」
「人と、触れ合う…」
言われた言葉の一つを切り取って、呟いてみる。
「中学生って、思春期だから特に感情の変化が激しいの。まあ…お年頃の中二に転校生として行ってみようかしら」
思春期の人間と触れ合えば、心の中に感情が芽生えるのかもしれない。
「晴海からの転校生ってことにしておけばいいわね。ここからの距離は近いから大丈夫よ」
お母さんは、どんどん話を進めていく。
お母さんは、心の意見を聞こうとしない。まるで、最初から心が学校に通うことが決まっているかのよう。
それでも、別にいいんだけど。心はロボットだし、AIだから。そこに不快感を覚えることなんてない。
「部活には入らないで頂戴。帰ってきたら研究だから、時間を潰さないようにね」
「分かった、お母さん」
二つ返事で、中二として学校に通うこと、部活に入ってはいけないということが決まってしまう。
「二週間か三週間で手続きは済むと思うわ。そろそろ新学期ってタイミングだから、ちょっと遅くなるけど丁度いいわね。あ、あと一人称は私にして頂戴?あと苗字は今田ね」
「分かった」
沢山の情報を処理し、またさっきと同じ返事をして、無言で朝食を食べ進める。自分がロボットなのに食べ物の味を感じるのが、少し怖い。
怖い、とは思っていない。怖い、というプログラムが動いているだけ。
無言、無言、無言。お母さんは何か考え込むようにゆっくりと朝食を食べ進めている。
私も同じように朝食を食べ進め、「ごちそうさま」と軽く言った後に、食器にシンクを置く。後で洗わないとな。
翌朝、朝食を作ってお母さんと一緒に食べている時。
「…学校?」
プログラムが「感情があるように動け、言葉を繰り返せ」と指示し、言われたことを繰り返してみる。
「そう、中学校。通ってみない?」
どういう風の吹き回しだろうか。昨日とは打って変わった態度だ。気分はもう良くなったのだろうか。中学校に行って、何かメリットでもあるのだろうか。
「もしかしたら、人と触れ合うことで感情が芽生えるかもしれないって考えたの。研究の手間も省けるし、丁度いいと思わない?」
「人と、触れ合う…」
言われた言葉の一つを切り取って、呟いてみる。
「中学生って、思春期だから特に感情の変化が激しいの。まあ…お年頃の中二に転校生として行ってみようかしら」
思春期の人間と触れ合えば、心の中に感情が芽生えるのかもしれない。
「晴海からの転校生ってことにしておけばいいわね。ここからの距離は近いから大丈夫よ」
お母さんは、どんどん話を進めていく。
お母さんは、心の意見を聞こうとしない。まるで、最初から心が学校に通うことが決まっているかのよう。
それでも、別にいいんだけど。心はロボットだし、AIだから。そこに不快感を覚えることなんてない。
「部活には入らないで頂戴。帰ってきたら研究だから、時間を潰さないようにね」
「分かった、お母さん」
二つ返事で、中二として学校に通うこと、部活に入ってはいけないということが決まってしまう。
「二週間か三週間で手続きは済むと思うわ。そろそろ新学期ってタイミングだから、ちょっと遅くなるけど丁度いいわね。あ、あと一人称は私にして頂戴?あと苗字は今田ね」
「分かった」
沢山の情報を処理し、またさっきと同じ返事をして、無言で朝食を食べ進める。自分がロボットなのに食べ物の味を感じるのが、少し怖い。
怖い、とは思っていない。怖い、というプログラムが動いているだけ。
無言、無言、無言。お母さんは何か考え込むようにゆっくりと朝食を食べ進めている。
私も同じように朝食を食べ進め、「ごちそうさま」と軽く言った後に、食器にシンクを置く。後で洗わないとな。



