【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

そして貴族たちが集まる王家主催のパーティーで、ヴァネッサが亡くなりシュリーズ公爵の悪評が広がってしまう……そのことを思い出していた。

(その悪評によってギルベルト様との間で決定的な亀裂が生まれてしまい、彼女は……)

行き場のない悲しみや怒りをアンリエッタはギルベルトにぶつけていた。


『こんなことになったのは全部お父様のせいよっ! お父様が悪いのっ』

『…………!』

『お父様なんか大嫌いっ!』


ギルベルトはヴァネッサを救えず、アンリエッタを傷つけて自分を責めたのではないだろうか。
二人の心は完全に離れてしまい、アンリエッタは悪の道へ。

(アンリエッタはあんなにギルベルト様のことが好きなんだもの。ギルベルト様を傷つけた自分を許せなかったんじゃないかしら)

こんなにも良い子なアンリエッタが平気で人を傷つけるようになるなんて信じられなかった。
それに物語のヴァネッサはアンリエッタと関わることは一切なく、彼女をずっと遠ざけていたが、今はこんなにも仲良くなれた。
ヴァネッサが元気になり公爵夫人として相応しくなれば二人にとっての恩返しにもなる。
王家主催のパーティーでが勝負なのだ。