「……わかったわ。急にごめんなさい」
「いえ、とんでもないです……! もう少しヴァネッサ様の気持ちが落ち着いたら話させていただきますから」
「落ち着いたら?」
「えぇ、今は少しでも体力を回復いたしましょう!」
セリーナは慎重に言葉を選んでくれているようだ。
彼女の前向きな言葉を聞いたヴァネッサの気分も上向きだ。
「ふふ、ありがとう。早く元気になりたいわ」
「まずは食べる量を増やすところから始めましょう」
「そうね……ゴホッ、ゴホ」
話しすぎたためかヴァネッサは咳き込んでしまう。
セリーナは慣れた様子でウォーターポットからコップに水を注いで、ヴァネッサに渡した。
背を摩る優しい手に安心感を覚えながら呼吸を整えて、ゆっくりと水を飲む。
ホッと息を吐き出すと、あんなにも呼吸をすることが息苦しいと感じていたのに落ち着いている。
それからヴァネッサは少し冷めたスープをスプーンですくう。
とろみがあるスープは咳き込まずに飲み込みやすい。
野菜の甘みは優しくて、胃が痛くても違和感なく入っていく。



