【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

体が綺麗になる感覚は気持ちいいが、二人の顔はどんどんと歪んでいく。
入浴が終わりギルベルトに言われた通りに全身に薬を塗りこんでいくと、なんだか痒みが落ち着いているような気がした。

部屋に戻ると、ドロリとしたスープを飲んでからベッドに横になるように促される。
ヴァネッサは言われるがままベッドに横になると自然と涙が溢れてくる。
咳が出そうになってしまい、ヴァネッサは慌てて枕に顔を埋めた。

咳が出ないように抑えているが、二人は気にしなくていいと言ってくれる。
けれどヴァネッサは常に『うるさい』と言われ続けていた。
首を横に振っていると、二人は顔を見合わせつつ彼女たちは深々と頭を下げてから去っていく。

(こんなに安らぐ気持ちは久しぶりだわ。これからどうなるのかわからないけど、わたしは……なるべく生き延びて……)

そのままヴァネッサは寝てしまう。
ヴァネッサが眠っていると扉が少しだけ開いて光が漏れる。
キィ、と音と共に扉が全開に開いた。