【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

ヴァネッサは涙を拭ってから指輪を持って、震える手でギルベルトの左手の薬指へ。
ゆっくりと指輪をはめると、ギルベルトはヴァネッサの指を絡めた。
突然の行動に驚いていると、彼はヴァネッサの腰に腕を回して暫く見つめあう。
どんどんと近づいてくる顔にドキドキしていると、彼は頬にキスをする。
顔が離れて、詰まっていた息を吐き出そうとするも次は額、目元と何度も何度もキスを続ける。
ヴァネッサはキャパオーバーで動けなくなってしまう。

恋愛経験も乏しく、映画や漫画の姿でしか見れなかったことが現実になると人は動きを止めてしまうらしい。

(ギルベルト様、涼しい顔をして意外と情熱的だなんて聞いてないですっ!)

先ほどから心臓が飛び出してしまいそうになっていた。
キスの嵐が止んで、ヴァネッサがそっと瞼を開いた時だった。
唇が触れてしまいそうな距離にギルベルトの顔がある。
ヴァネッサは息を止めた。何が起きたかわからずにいると、唇に柔らかい感触。
その瞬間、ヴァネッサの頬は真っ赤になってしまう。

徐々にギルベルトの顔が離れていくが刺激が強すぎるためか足元がおぼつかない。
フラフラしているとギルベルトがヴァネッサを支えるように抱きしめてくれた。


「あ、あの……! もっと、ゆっくり……っ」

「……?」

「初めてのっ、ことばかりで……!」

「ああ、すまない。ずっと我慢していたんだ」

「~~っ!?」