【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

「お母様と一緒だなんて嬉しいわ!」

「アンリエッタ……」


アンリエッタはそう言ってヴァネッサと手を繋ぐ。
それだけでヴァネッサがシュリーズ公爵とアンリエッタに受け入れられているのだとアピールになるだろう。

だが本当に恐ろしいのはこれからだった。
パーティーのドレスが選び終わり、ヴァネッサの服を選び始めたのだが……。


「お父様、これとこれはお母様に似合うと思うの! 絶対に買ってね」

「ああ、わかった。あとはここからここまでは必要だと思うんだが……レイ、セリーナ、どう思う?」

「少なくともこちらからここまでは必要かと」

「あとは小物類も必要ですわ」


ヴァネッサの前で十人ほどの従業員が忙しなく動いている。
まるでドラマか映画を見ているような気がした。


「えっ……え……?」


まるでミーアキャットのように左右に首を動かすヴァネッサ。
アンリエッタ、ギルベルト、レイ、セリーナは凄まじい勢いでヴァネッサのものを選んでいく。