【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

だけどヴァネッサの予想通り彼らを目の前にすると体が動かなくなってしまう。
抵抗できずにされるがままだったことが悔しくて仕方ない。
それはヴァネッサのそばにはギルベルトやアンリエッタ、レイやセリーナがいてくれる。
そう思うと自然と心が強くなれるような気がした。

(もう大丈夫……次は絶対に負けない)

今も髪を引かれた痛みが残っていたが、ギルベルトとアンリエッタのおかげでそれも気にならなかった。

アンリエッタもギルベルトと同じように「ヴァネッサ、今日は帰りましょう」と提案してくれた。
だが、ヴァネッサが「わたしは大丈夫、ドレスを選びましょう」というと、「大丈夫なの?」と確認をとる。
ヴァネッサが頷くと、アンリエッタはこちらを気遣いつつも大喜びでドレスや服を選び始めた。

早々にパーティーに着て行くドレスは決まった。
アンリエッタはピンクとホワイトの可愛らしいデザインで、ヴァネッサもアンリエッタと似たライトブルーとホワイトの清楚なデザイン。
レースやリボンの位置が似ていて、お揃いとまではいかないがデザインは似たものとなっている。
アンリエッタは今度オーダーでドレスを作ろうと言った。
ギルベルトも当然のように「そうだな」と答えた。
ヴァネッサは頷いたものの既製品でもこの値段なのに、オーダーで作ったらどうなってしまうのだろうと心の中で震えていた。