【完結】悲劇の継母が幸せになるまで

そんな生活を三週間続けたのだが……。
ついに高熱が出てしまった。
どうやら無理が祟ってしまったらしい。

(体調には気をつけていたけど、ここ数日はあんまり寝ずに復習していたのがよくなかったのかしら……)

ヴァネッサは自室のベッドで休みながら嫌な予感をひしひしと感じていた。
レイとセリーナが心配する中、シーツに潜りながらヴァネッサは震えていた。


「レイ、セリーナ……ギルベルト様には言わないでくださいお願いしますお願いします」

「ですが……」

「お願いしまっゴホッ、ゴホ……!」


咳き込みつつ懇願していたヴァネッサだったが二人は難しい顔をしている。


「ヴァネッサ様、それは難しいと思いますわ」

「明日までには気合いで治すわ! らいじょうぶ、絶対に治すからぁ」

「そういうことではなく……」


ヴァネッサがそう力説しつつ視界が歪んでいることに気づく。
そんな時、ホワイトゴールドの髪がヴァネッサの前でサラリと流れた気がした。
今日はアンリエッタとの大好きなお茶の時間には行けそうにない。


「ごめんなはい、今日はお茶ひ行けそうににゃいの……」

「……」


熱のせいか呂律がうまく回らなくなってくる。
ヴァネッサはアンリエッタが何も言わないことを不思議に思っていた。
体を起こして視界がぐるぐると回る中、ヴァネッサは腕を伸ばしてアンリエッタの頬を撫でる。