今夜0時、輝く桜の木の下で

両親が怒っている姿を、私は生まれて初めて見た。

ごく稀にある苛立ちなんかじゃない。

本当に、抑えきれない怒りだった。

先生たちは、ただひたすら頭を下げ続けている。

若い先生は、少しパニックを起こしているようにも見えた。

自分たちの娘が危険に晒されたのだから、怒って当然だと、多くの親は言うのだろうか。

でも、お母さん、お父さん。

先生たち、わざとじゃなかったんだよ。

私は無事だったし、そんなに怒らなくてもいいんじゃない。

先生たち、可哀想だよ。

いつもだったら、二人ともそう言って怒らないじゃん。

なんで、今なの。

――あの時は、なんで怒ってくれなかったの。

もうやめてよ。

二人とも、気持ち悪い。

私、これからもこの先生たちと関わるんだよ。

変に気を遣われたくない。

学生の友達だっていないのに、先生たちにまで「扱いが面倒だ」なんて思われたら、

また、私の居場所がなくなっちゃう。








私は、両親と違って優しくない。

結局、自分のことしか考えていないのだ。

そのことに気づくたび、消えてしまいたくなる。

こんな私がいていい場所なんて、あるわけないと。