〇高校・廊下
紗也佳が歩いていると、窓の外の中庭で駆の前に女子が列を作っている。
紗也佳は咄嗟にしゃがんで隠れる。
紗也佳(ハッ! 何あれすごい数……あれ全員カケルに告白なの!?)
(リコに言われたそばからこんな現場目撃しちゃうなんてー!)
紗也佳が頭を抱えて1人で百面相している。
駆「何してんの?」
紗也佳が顔を上げると駆が立っている。
紗也佳「うWoぉうっw☆#¥%……!」
と、飛び上がる。
駆「フッ……どこの外人だよ。驚き方面白すぎ」
と、笑う。
紗也佳「ビックリしたぁ……もーおどかさないでよ」
駆「そっちが勝手に驚いたんじゃん」
紗也佳「……さっきの女の子たちみんな告白?」
駆「(勝ち誇った顔で)気になんだ。俺に彼女できたら寂しい?」
紗也佳「そんなわけないでしょ。アンタのこと好きって言ってくれる子には ラッピングして、熨斗つけて送りたいくらいだよ!」
駆「(つまらなそうに)そーですかー」
紗也佳「入学してまだ1か月も経ってないのにモテモテだね」
駆「別に」
と、歯切れが悪い。
紗也佳(珍しい。いつもなら自慢してきそうなもんなのに)
紗也佳は背伸びして駆の額に手を当てて熱がないか確認。
紗也佳「うん、熱はないね」
駆「子供扱いすんな!」
紗也佳「だって、珍しくカケルが何も言わないから。嬉しくないの? モテてるのに」
駆「大勢からの好意より、自分が想ってる1人からの好きがほしい」
紗也佳「言うねぇ〜もしかして好きな人いるの?」
駆「さぁ?」
紗也佳「うちの学校? 私知ってる子?」
駆「(ハッキリと)もしいたとしても、さやには絶対言わない」
紗也佳【それはそれはもうハッキリとした拒絶だった】
【分かってる。どんなに親しい関係でも秘密はある。私だってカケルに言ってないことがあるんだから】
【でもそんな自分のことは棚に上げて、心のどこかで『幼馴染だから自分は駆にとって特別な存在』だと勝手に思い込んでいた】
紗也佳(きっとこれからどんどん私の知らないカケルになっていくんだろうなぁ。やだなんか泣きそう)
紗也佳「(わざと明るく)そっかー! 私もね、好きな人いるんだー!」
紗也佳(私声震えてない? 大丈夫?)
駆「……っそ」
と、顔が曇る。
紗也佳「もうちょっと興味もってくれてもいいじゃん! 気になるでしょ? 教えてあげよっか?」
すると駆が紗也佳の口を手で塞ぐ。
駆「……それ以上言わなくていいから」
紗也佳(本当に興味ないんだな……それならしょうがないよね)
紗也佳「……(明るく)分かった。カケルには絶対言わない。なんかごめんね〜ダル絡みしちゃって。次の授業遅れないようにね」
と、駆の横を通り過ぎて行く。
紗也佳【私と駆を繋いでくれていた1本の糸が切れた音がした】
〇高校・教室
紗也佳が教室に戻って来て、理子の元にずんずん行く。
紗也佳「リコ!」
理子「な、なに!」
紗也佳「私、決めたの。新しい恋をする!」
と、宣言する。
紗也佳が歩いていると、窓の外の中庭で駆の前に女子が列を作っている。
紗也佳は咄嗟にしゃがんで隠れる。
紗也佳(ハッ! 何あれすごい数……あれ全員カケルに告白なの!?)
(リコに言われたそばからこんな現場目撃しちゃうなんてー!)
紗也佳が頭を抱えて1人で百面相している。
駆「何してんの?」
紗也佳が顔を上げると駆が立っている。
紗也佳「うWoぉうっw☆#¥%……!」
と、飛び上がる。
駆「フッ……どこの外人だよ。驚き方面白すぎ」
と、笑う。
紗也佳「ビックリしたぁ……もーおどかさないでよ」
駆「そっちが勝手に驚いたんじゃん」
紗也佳「……さっきの女の子たちみんな告白?」
駆「(勝ち誇った顔で)気になんだ。俺に彼女できたら寂しい?」
紗也佳「そんなわけないでしょ。アンタのこと好きって言ってくれる子には ラッピングして、熨斗つけて送りたいくらいだよ!」
駆「(つまらなそうに)そーですかー」
紗也佳「入学してまだ1か月も経ってないのにモテモテだね」
駆「別に」
と、歯切れが悪い。
紗也佳(珍しい。いつもなら自慢してきそうなもんなのに)
紗也佳は背伸びして駆の額に手を当てて熱がないか確認。
紗也佳「うん、熱はないね」
駆「子供扱いすんな!」
紗也佳「だって、珍しくカケルが何も言わないから。嬉しくないの? モテてるのに」
駆「大勢からの好意より、自分が想ってる1人からの好きがほしい」
紗也佳「言うねぇ〜もしかして好きな人いるの?」
駆「さぁ?」
紗也佳「うちの学校? 私知ってる子?」
駆「(ハッキリと)もしいたとしても、さやには絶対言わない」
紗也佳【それはそれはもうハッキリとした拒絶だった】
【分かってる。どんなに親しい関係でも秘密はある。私だってカケルに言ってないことがあるんだから】
【でもそんな自分のことは棚に上げて、心のどこかで『幼馴染だから自分は駆にとって特別な存在』だと勝手に思い込んでいた】
紗也佳(きっとこれからどんどん私の知らないカケルになっていくんだろうなぁ。やだなんか泣きそう)
紗也佳「(わざと明るく)そっかー! 私もね、好きな人いるんだー!」
紗也佳(私声震えてない? 大丈夫?)
駆「……っそ」
と、顔が曇る。
紗也佳「もうちょっと興味もってくれてもいいじゃん! 気になるでしょ? 教えてあげよっか?」
すると駆が紗也佳の口を手で塞ぐ。
駆「……それ以上言わなくていいから」
紗也佳(本当に興味ないんだな……それならしょうがないよね)
紗也佳「……(明るく)分かった。カケルには絶対言わない。なんかごめんね〜ダル絡みしちゃって。次の授業遅れないようにね」
と、駆の横を通り過ぎて行く。
紗也佳【私と駆を繋いでくれていた1本の糸が切れた音がした】
〇高校・教室
紗也佳が教室に戻って来て、理子の元にずんずん行く。
紗也佳「リコ!」
理子「な、なに!」
紗也佳「私、決めたの。新しい恋をする!」
と、宣言する。



