「乃亜、あんたまだいたの?」

「お母さん、ごめん...」

「お母さんなんて呼ばないで。早く出ていきなさいよ」

「ごめん...」

「はぁ...もう、いいわ。私出かけてくるから」

「また、あの男の人のとこ?」

「なに、悪い?」

「.....ううん」

「あっそ。じゃ」


そう言って、私のお母さんは家から出ていった。


成川 乃亜(なるかわ のあ)17歳。

父と母は私が小学生の頃に離婚をして、母1人で私を育ててくれていた。

中学3年生までは。


そう、中3まで。

受験に失敗をした私は、お母さんは許せないらしくその頃から放置されている。


なんとか滑り止めで受けてた高校には受かったから、高校には通えているけど。

一応学費は払ってくれているが、それ以外はもう...。