「ダメ~?」
「ダメに決まってんでしょ」
ピンク色のエプロンを結びながら言った。
「これ以上私の家で食べるって言うんだったら、ピーマンも玉ねぎも山盛りの炒め物でも出してあげようか?」
「なっちゃんひど~い」
うなだれた玲音の顔を見て、少しせいせいした気がした。
なんたって、ピーマンと玉ねぎは玲音が唯一食べれないもの。
ほんとに嫌いみたいで、私は昔からご飯を作ってあげる時には使わなかったけど⋯⋯⋯
今日となっては仕方がない。
冷蔵庫から野菜を取ろうとした瞬間。
「せめて夜にしてよ~!朝は重いって」
「夜もここで食べるという解釈でよろしい?」


