君の心は奪えない



かなりの確率で、本物。


「でも、本物かどうかは関係ないよ。おばあさんが大切にしていた宝石、絶対取り戻して見せる」


あたしは、ぱくりとタルトの上のいちごを口にしてから言い切った。
それに、和泉は首をかしげる。


「……?偽物でも、追ってくれるのか?」
「宝石が本物でも、偽物でも、持ち主や周りの人が込めている想いや、記憶は変わらない。失くしもの自体の価値は関係ない、失くしものが知っている、依頼者の人生を取り戻したいの」


どんな小さな石ころひとつだって、それがあるから毎日を生きていける、そういう風に思って大切にしている人だっている。
あたしが過去、怪盗として取り戻したものたちは、全部そういう、依頼者の人生を支えてきたもの。


「大事にしたいの、いろんな人の想いや人生を」


そんな、あたしが大事にしたいものを踏みにじる人たちは絶対に許せない!