――……
「長引くね。」
「でも、咳は収まったから。」
病院に行かず、市販薬で済ませている弊害か
風邪の治りは思った以上に遅く
あたしは、いまだに寝込んでいた。
夢の中でも、現実世界同様に
ベッドの上で横になっているあたし。
そして、ひもろぎさんは今日も
そんなあたしの隣に寄り添ってくれていた。
「ごめんね。何も作れなくて。」
「気にしないで。」
夢の中では、多少、身体が楽だとは言え
本調子ではないから
ここ数日、お菓子作りもお休み中。
「…」
克服訓練はおろか
気分転換のお菓子作りさえできない。
現実でも夢の中でも、なんにも出来ず
寝てばかりの自分に落ち込みは更に深くなる。
「すずが元気ないのは嫌だけど
僕は、こんな風に、ごろごろするのも好きだよ。」
ひもろぎさんは、そんなあたしを慰めるように
笑顔を浮かべて、枕元に広げていた本を掲げて見せる。
「……ひもろぎさんの朗読は、あたしも好き。」
「それは良かった。」
夢の中で、眠りにつくまで…
現実で、あたしの目が覚めるまで
ひもろぎさんが聞かせてくれる物語は
とても、穏やかで優しく、あたしは気に入っていた。
「長引くね。」
「でも、咳は収まったから。」
病院に行かず、市販薬で済ませている弊害か
風邪の治りは思った以上に遅く
あたしは、いまだに寝込んでいた。
夢の中でも、現実世界同様に
ベッドの上で横になっているあたし。
そして、ひもろぎさんは今日も
そんなあたしの隣に寄り添ってくれていた。
「ごめんね。何も作れなくて。」
「気にしないで。」
夢の中では、多少、身体が楽だとは言え
本調子ではないから
ここ数日、お菓子作りもお休み中。
「…」
克服訓練はおろか
気分転換のお菓子作りさえできない。
現実でも夢の中でも、なんにも出来ず
寝てばかりの自分に落ち込みは更に深くなる。
「すずが元気ないのは嫌だけど
僕は、こんな風に、ごろごろするのも好きだよ。」
ひもろぎさんは、そんなあたしを慰めるように
笑顔を浮かべて、枕元に広げていた本を掲げて見せる。
「……ひもろぎさんの朗読は、あたしも好き。」
「それは良かった。」
夢の中で、眠りにつくまで…
現実で、あたしの目が覚めるまで
ひもろぎさんが聞かせてくれる物語は
とても、穏やかで優しく、あたしは気に入っていた。


