腹黒王子は隠れボディーガードを無自覚に偏愛する。



悪態をついて離れようとする。

また、包丁でも突きつけられたら、困る。

早く終わらないか、この時間。



「そ、その...涼風さんに私のこと言わなくてありがとうございましたっ...。」

「いや、話す価値もなかったから。」


テキトーに言葉を発する。


ショックを受けているのか、腹が立っているのかどういう表情なんだ。

こいつの顔は。


こいつと居ると、調子が狂うから早く離れないのだが...。


とにかく離れたくて、話を早々に切り上げ、足を前に動かす。



「待ってください......ってば!」