明日もきっと、晴れるはず

戦いは続いていた。沖田は次々と迫る敵を冷静に捌きながら、心の中で強く誓っていた。今、目の前に立つ敵を倒し、この戦場で仲間を守り抜くことこそが自分の役目だと。

だが、混乱の中でふと、沖田は異変を感じた。池田屋の中から響く足音が、これまでの敵とは異なるリズムで迫ってくる。その足音は、明らかに他の隊士たちのものではなかった。

「何だ、あれは……?」沖田は警戒しながら、その音の方向に目を向ける。

そして、暗闇の中から現れたのは、顔を覆った黒装束の一団だった。無言で立ち向かうその姿から、彼らが新選組の仲間ではなく、別の勢力であることを直感的に感じ取った。

「まさか、まだ他に勢力が……。」沖田は歯を食いしばり、剣を構えた。

その一団が、沖田に向かって一斉に攻撃を仕掛けてきた。目の前に現れた敵は、素早く沖田を囲み、攻撃の手を緩めることなく迫ってきた。彼女は瞬時に周囲を確認し、身の回りを警戒しながら敵の動きを予測する。

「これが……伏兵か。」沖田は冷静にその動きを捉えた。

そして、瞬く間に沖田は周囲の敵を切り裂いていく。その動きは、まさに風のように速く、鋭かった。だが、それでも敵の数は膨大だった。次から次へと襲い来る敵を前に、沖田は次第に追い詰められていく。

その時、急に身の回りに異様な気配が漂った。沖田の感覚が鋭敏に反応し、思わず立ち止まる。

「なに……?」

目の前の黒装束の一団が、沖田を囲み、ゆっくりとその中から一人の男が姿を現した。その男は、顔を覆っていないが、その目は異様に冷徹だった。無表情な顔の中に、強烈な殺気を感じる。

「お前が……新選組の沖田総司か?」男は低く、冷ややかな声で問いかける。

沖田はしばらく黙ってその男を見つめ、心の中で覚悟を決めた。

「……その通りです。」沖田は静かに答える。

その男はゆっくりと歩み寄りながら言った。「俺たちは、幕府の手先だ。お前に与えられた宿命が何であろうと、ここで終わらせてもらう。」

沖田はその言葉に、一瞬だけ眉をひそめた。だが、すぐに目を鋭くして言葉を返す。

「私には、死ぬわけにはいかない理由がある。」

その瞬間、男は微笑みながら剣を抜き、沖田に向かって切りかかってきた。沖田は一歩後退しながら、それに応じて剣を抜く。その一撃が交わった瞬間、強烈な衝撃が沖田の腕を震わせた。

「強い……。」沖田は驚きの声を漏らしつつも、動きを止めることはなかった。彼女の中の妖狐としての力が、再び強く目を覚ます。

その男もまた、沖田の力を試すかのように、更に激しく攻撃を続けてきた。しかし、沖田はその剣筋を読み、瞬時に回避し、反撃を繰り出す。

二人の戦いは一瞬のうちに激化し、周囲の隊士たちがその動きを見守っていた。

「沖田……!」近藤が叫ぶ声が聞こえたが、その声を耳にすることなく、沖田は目の前の男との戦闘に集中していた。

その時、突然、池田屋の奥から大きな轟音が響いた。何かが壊れる音、そして叫び声が混ざり合う音だった。

「何だ……?」沖田は思わず足を止めた。

その隙に、男は一気に沖田に迫り、剣を振り下ろした。沖田は間一髪でその攻撃をかわし、男の背後に回り込んだ。そして、一瞬の隙を突いて、男に致命的な一撃を与えた。

男は苦しそうに喘ぎ、地面に倒れた。その瞬間、池田屋の奥から再び大きな音が響き渡った。

「これは……!?」沖田は驚きながらその音の方を見つめる。

「総司!」土方の声が、戦場の混乱を超えて届いた。その声に反応するように、沖田はすぐにその場を離れ、池田屋の奥へと向かった。

その先に、何が待ち受けているのか――沖田は、心の中でその問いを抱えながら、足を進めた。