明日もきっと、晴れるはず

カンッ!

カンカンッ!!

金属音が連続して響く。

沖田総司の小太刀と、原田左之助の刀が激しくぶつかり合う。

「――ほう?」

原田が低く笑った。

「やっぱり、速ぇな。」

「左之さんも、なかなかの腕ですよ。」

沖田は軽口を叩くが、原田の斬撃は冗談では済まされない。

本気で殺すつもりの剣だ。

左之助は、戦闘においては裏表のない男だ。
生死を分ける場では、ためらいなく斬る。

――それでも。

沖田は、原田の刃がどこか鈍っているのを感じた。

「左之さん、手を抜いてませんか?」

「へぇ? そんな風に見えるかよ?」

「ええ。もし僕が“妖”なら、もっと本気で斬るでしょう?」

「……チッ。」

原田が舌打ちする。

「つまんねぇな。化け物になったんなら、いっそ開き直って暴れてくれりゃ、迷いなく斬れんのによ。」

沖田は微笑んだ。

「そうしたら、僕は左之さんに斬られちゃいますね。」

「当たり前だ。」

原田の目が鋭く光る。

「――総司。お前は、何者なんだ?」

「……僕?」

沖田は、ふっと目を細めた。

「僕は……僕ですよ。」

「妖じゃねぇのか?」

「それを決めるのは、左之さん次第でしょう?」

原田は無言で刀を構え直す。

その刹那――

ゴォッ!!

突如として、沖田の背後から烈風が巻き起こった。

「――ッ!?」

原田が咄嗟に飛び退く。

沖田の影が、ぼんやりと揺らめいた。

まるで、巨大な狐の尾が現れたかのように。

「……ちっ。」

原田が低く呟く。

「……やっぱり、てめぇ……」

「左之さん。」

沖田の声は、穏やかだった。

「それでも、僕を斬れますか?」

一瞬の静寂。

そして――

「――くそったれ。」

原田が刀を振り上げる。

「斬るさ。」

ズバッ!!

原田の刃が、迷いなく沖田へと振り下ろされた――。