「行くぞ!」
土方歳三の鋭い声が響く。
その瞬間、彼の刀が暗闇を切り裂き、黒衣の男が操る影の一体を両断した。
影はまるで霧のように消え去り、その場に残ったのは土方の冷徹な眼光だけだった。
「……さすが、新選組。」
黒衣の男は口元を歪めたまま、じりじりと後退する。
その時――
「――斬るよ。」
静かに、しかし確かな殺気を帯びた声が響いた。
次の瞬間、斎藤一が一閃を放つ。彼の剣は正確無比に男の首元を狙い、あと一寸で切り裂くはずだった――だが。
「……!」
突如、男の周囲に黒い霧が広がり、斎藤の剣が空を切った。
霧の中から男の声が響く。
「クク……まだこの場で終わるつもりはないよ。」
霧の中から、新たな影が次々と形を成し始めた。
それは先ほどのものとは比べ物にならないほどの禍々しい気配を放っている。
「面倒なことになったな。」
土方が低く呟く。
「ええ……でも、ここで引く気はありません。」
斎藤が刀を構え直し、静かに息を整える。
その時――
「もう、いい加減にしてほしいんだけど。」
沖田総司が前に出た。
ふわふわとした調子のまま、だが確かな力を宿した眼差しで、黒衣の男を見据える。
「――ここからは、僕の番だよ。」
総司の全身から、黄金の光がゆっくりと立ち上っていく。
それはまるで、燃え盛る炎のように揺らめきながら、彼女の身体を包み込んでいった。
「まさか……それが、お前の本当の力……?」
黒衣の男が僅かに動揺する。
総司はふっと微笑むと、一歩前へと踏み出した。
「僕の剣はね、速いよ。」
その瞬間――
総司の姿が、消えた。
否――
速すぎて、目視できなかった。
「な――!」
男が何かを言う間もなく、総司の剣が一閃した。
次の瞬間、黒衣の男の腕から血が噴き出す。
「っ……!」
男が呻きながら後退するが、総司の動きは止まらない。
一歩、また一歩と迫り、剣が閃くたびに男の身体へと傷が刻まれていく。
「……どうして……こんな、力が……!」
男の焦燥が滲む。
「決まってるよ。」
総司が静かに言った。
「僕には、仲間がいるから。」
その言葉を合図に、土方と斎藤が一斉に踏み込んだ。
「もう終いだ。」
土方の刀が、男の胸元を貫いた。
斎藤の剣が、影を斬り裂く。
黒衣の男は呻き声をあげ、地面へと崩れ落ちた。
「っ……馬鹿な……」
その身体が黒い霧となって消え去る直前、男は総司を睨みつけ、呪詛のように囁いた。
「……だが、お前は、いずれ自分の力に呑まれる……その時を、楽しみにしているよ……」
そう言い残し、男は完全に霧となり、消え去った。
静寂が訪れる。
「終わった、のか……?」
総司が小さく呟く。
「いや、まだだ。」
土方が刀を納めながら言った。
「この件の黒幕は、あいつだけじゃない。俺たちが追うべき敵は、もっと奥にいるはずだ。」
斎藤も頷く。
「そうですね。……ですが、今はまず、沖田の無事を祝うべきかと。」
「ふふっ、確かに。」
総司は微笑んだ。
「……ありがとう、土方さん、斎藤さん。」
仲間たちの存在を、改めて感じながら――
沖田総司は、剣をゆっくりと収めた。
土方歳三の鋭い声が響く。
その瞬間、彼の刀が暗闇を切り裂き、黒衣の男が操る影の一体を両断した。
影はまるで霧のように消え去り、その場に残ったのは土方の冷徹な眼光だけだった。
「……さすが、新選組。」
黒衣の男は口元を歪めたまま、じりじりと後退する。
その時――
「――斬るよ。」
静かに、しかし確かな殺気を帯びた声が響いた。
次の瞬間、斎藤一が一閃を放つ。彼の剣は正確無比に男の首元を狙い、あと一寸で切り裂くはずだった――だが。
「……!」
突如、男の周囲に黒い霧が広がり、斎藤の剣が空を切った。
霧の中から男の声が響く。
「クク……まだこの場で終わるつもりはないよ。」
霧の中から、新たな影が次々と形を成し始めた。
それは先ほどのものとは比べ物にならないほどの禍々しい気配を放っている。
「面倒なことになったな。」
土方が低く呟く。
「ええ……でも、ここで引く気はありません。」
斎藤が刀を構え直し、静かに息を整える。
その時――
「もう、いい加減にしてほしいんだけど。」
沖田総司が前に出た。
ふわふわとした調子のまま、だが確かな力を宿した眼差しで、黒衣の男を見据える。
「――ここからは、僕の番だよ。」
総司の全身から、黄金の光がゆっくりと立ち上っていく。
それはまるで、燃え盛る炎のように揺らめきながら、彼女の身体を包み込んでいった。
「まさか……それが、お前の本当の力……?」
黒衣の男が僅かに動揺する。
総司はふっと微笑むと、一歩前へと踏み出した。
「僕の剣はね、速いよ。」
その瞬間――
総司の姿が、消えた。
否――
速すぎて、目視できなかった。
「な――!」
男が何かを言う間もなく、総司の剣が一閃した。
次の瞬間、黒衣の男の腕から血が噴き出す。
「っ……!」
男が呻きながら後退するが、総司の動きは止まらない。
一歩、また一歩と迫り、剣が閃くたびに男の身体へと傷が刻まれていく。
「……どうして……こんな、力が……!」
男の焦燥が滲む。
「決まってるよ。」
総司が静かに言った。
「僕には、仲間がいるから。」
その言葉を合図に、土方と斎藤が一斉に踏み込んだ。
「もう終いだ。」
土方の刀が、男の胸元を貫いた。
斎藤の剣が、影を斬り裂く。
黒衣の男は呻き声をあげ、地面へと崩れ落ちた。
「っ……馬鹿な……」
その身体が黒い霧となって消え去る直前、男は総司を睨みつけ、呪詛のように囁いた。
「……だが、お前は、いずれ自分の力に呑まれる……その時を、楽しみにしているよ……」
そう言い残し、男は完全に霧となり、消え去った。
静寂が訪れる。
「終わった、のか……?」
総司が小さく呟く。
「いや、まだだ。」
土方が刀を納めながら言った。
「この件の黒幕は、あいつだけじゃない。俺たちが追うべき敵は、もっと奥にいるはずだ。」
斎藤も頷く。
「そうですね。……ですが、今はまず、沖田の無事を祝うべきかと。」
「ふふっ、確かに。」
総司は微笑んだ。
「……ありがとう、土方さん、斎藤さん。」
仲間たちの存在を、改めて感じながら――
沖田総司は、剣をゆっくりと収めた。


