明日もきっと、晴れるはず

とある町の夜、数名の浪士達が必死に走っていた。

「クソッ!クソッ!なんでよりによってこんなことに……!」

その浪士達は何者かによって追われているのか、息が切れても、もう足が走れないほど動かないとしても走り続けていた。そう、その声が耳元で聞こえるまで。

「こんばんは。意外と逃げ足が速いんですね。」

「……っ!」

その声に、思わず立ち止まった浪士に、その仲間であろう者が声をかける。

「おい!お前……っ!」

逃げようとしていた三名の浪士。その三人を追っていた者を見て一瞬で表情が凍った。

「……沖田、先生……」

その内の一名がその名を呼ぶ。すると、

「……貴方達にもう"先生"とは呼ばれたくありませんから。あ、それと一応言っておきますね。」

そう言い浪士に近づいて行く。

「一、士道に背きまじきこと。
 一、局を脱するを許さず。
 一、勝手に金策致すべからず。
 一、勝手に訴訟を取り扱べからず。
 一、私の闘争を許さず。

これに反したら、切腹。分かってますよね?」

そう不気味な笑みを浮かべ、刀に手をかけたその人に、浪士達は動けずにいた。その笑みが余っ程怖かったのか、それとも。

そして、抵抗の間もなくその浪士達は斬り殺された。

「……脱走者三名、粛清完了。



……はぁ。楽じゃないですねぇ。…あれ。今日の月は紅いですねぇ。なんか嫌な予感がしますし、早く帰らないと鬼に怒られちゃいますぅ。それにしても、今の誰も見てませんよね……?バレたら鬼に怒られるよりももっとめんどくさいことになりますし……もしも見られてたら……あははっ☆まぁ、斬り殺すだけなので別にいいですけど♪」

そう琥珀色の瞳を妖しく光らせながらその者は、元来た道を戻って行った。




月の色が更に紅く光った事にも、気付かずに。