【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。

 もちろん小説の中のヒーローの体型がひょろながもやしだと決まらないので、そういう意味でのヒーロー補正もあるだろうけれど……あまり運動をしなくても筋肉がほどよく付き、努力しなくても維持したまま筋力が落ちない人も居るらしいので、ウィリアムもチートがかったそういう男性なのかもしれない。

 あら。手首も細いと思っていたけれど、かなり太いわね……骨太だわ。

「いや……お前。いくらなんでも、やり過ぎだ。一体……これは、何をしているんだ?」

 流れで下の服まで脱がされそうになって、ようやく抵抗感を示したウィリアムは、私の手を押さえていた。

「採寸ですわ。ウィリアム様だって、たまになさるでしょう」

 既製品のように大衆向けの服ではなく、すべてをその顧客のために縫製する特注品(オーダーメイド)は、ぴっちりと身体に沿うように仕立てていく。

 よって、顧客が不必要だと思えるまで細部にまで渡る採寸が、必要とされているのだ。

「いやいや。俺がたまにしているということは、その数値が、どこかに存在しているということだろう。お前がここで再度計測する必要がどこにある」