【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。

 教育係を何度も経験していた私にはわかる。これが『自分にはなんでも出来る』と思っている能力の高い優秀な子ほど、これがなかなか出来ないものなのだ。それまでの成功経験がプライドを高くし、誰かからの助言を得ての成功を遠ざけてしまう。

 もし、自分は能力が低いと自認がある子ならば、素直に『出来ないから教えて欲しい』と聞くことが出来る。素直な性格ならば年長者の助言を信じ、やってみようとなるので伸びも早い。

 だから、生まれ持った能力が高い低いというのも一長一短で、それぞれに長所短所はあるものなのだ。

「そうですね……難事に挑むならば、私はまず、美味しい物食べて寝ます」

「……はぁ?」

 ウィリアムはにっこり笑って答えた私に、非常に驚いているようだ。

 けれど、これは現代社会に生きた私の経験則に基づくもので、非常に難しい問題に何度も突き当たった事があり、それを乗り越えるために試行錯誤して独自で生み出した結論だ。

 私とは違う人が何をどうするかという相性もあるので、これはウィリアムが当て嵌まるかは、彼が実践してみなければわからない。