【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。

 思わぬ事態に彼の名前を不用意に口にした私は、しまったと口を押さえた。そして、この私の焦った動きさえも王太子ウィリアムが、彼であることを示していた。

 ……しまった。

 王太子本人がこのような地下街に暗殺者に依頼に来ていることなど、絶対に知られてはいけないのに。

 しかも、私が元々行いの悪過ぎた悪役令嬢だったから、婚約者を虐げている話を聞かれてオブライエン一家にこれまで話もしてもらえずに断られていたんだわ!

 よく考えたら誰だって、そんな評判の悪い人間からの依頼なんて、絶対に受けたくないわよね。

 ……悪役令嬢に生まれ変わっていたのに、これまでにあまり生活に支障が無かったから、そんなことも全く思いつきもしなかったわ。