超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

テラスは目を覚ました。
頭がスッキリしている。よく眠れたようだ。
横になったまま記憶を辿る。

(いつ自分の部屋に帰ったっけ?)

そこで初めて、今寝ているベッドが自分のものではないことに気付いた。

「え~と…ここは…?」

体を起こしてやっと理解する。
アンセムの部屋だ。

(なんで!?)

記憶が混乱して事態が把握できない。
今何時なのかはわからないが、すっかり部屋は明るくなっていた。
辺りを見渡し、ソファに横になって眠っているアンセムを見つける。

「?????」

益々混乱するテラス。
アイリとライキスはどうしたのだろうか。
なぜ、自分はベッドで寝ていて、部屋の主のアンセムがソファで寝ているのか。
とりあえず、ベッドから出る。

(私、寝ちゃったのかなぁ…)

それでベッドを占領してしまったのだとしたら、本当に申し訳ない。
テラスはアンセムに近づいた。
スースーと寝息をたてて眠っていた。

「なんかごめんね」

寝ているアンセムに小さな声で話しかける。
さて、どうしようか。
起こすのも可哀想だし、このままソファで寝かし続けるのも申し訳ないし、勝手に自分の部屋に帰るのもあんまりだし。

「アンセム、ベッドあいたよ」

小声で言ってみたものの、起きる気配はない。
というのも、アンセムは結局なかなか寝付かれず、明け方にやっと眠りについたのだ。

「起きない…」

テラスはベッドに戻り、薄手の布団を持ってきてアンセムにそっとかけた。

「今更かな」

そして、ソファの横にしゃがみ込む。
まじまじとアンセムの寝顔を観察した。
そう言えば、寝顔を見るのは初めてだなと思った。
サラサラの金髪は太陽の光を浴びて輝いている。