超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

アイリとテラスは7時少し前に食堂を出ると、まずはライキスの部屋に行った。
アイリがアンセムの部屋へ行くことを伝えると、ライキスは「おいおい、いいのか?」と躊躇したが、結局アイリに簡単に押し切られてしまう。

「テラスはそれでいいのか?」

と、テラスにもきちんと断りを入れてくれるのがライキスの優しさだ。
3人はアンセムの部屋の前まで着いた。
ノリノリのアイリがドアをノックする。
ライキスとテラスはその後ろに控えた。
カチャっとドアが開く。

「は~い」

アイリは片手を上げて挨拶した。

「アイリか。こんばんは」

今まで何度かアイリに突撃されたことのあるアンセムは、別に動じなかったが…。

「テラス!」

テラスの姿を見て驚いた。

「こんばんは」

困った顔で挨拶するテラス。

「俺もいるぞ」

ライキスも口を開いた。

「どうしたんだ一体」

アンセムは少し警戒した。アイリが何か企んでいるのかもしれない。

「どうしたんだって、遊びに来たのよ。久しぶりに。新しいゲーム仕入れたんだけど、4人用なのよね」

「随分と唐突だな」

「急に思いついたから、電話より直接来ちゃった方が早いかな~と思って。予定あるの?」

「いや、これから夕食とりに行くくらいだけど」

「じゃぁ、私たち、部屋で待ってるわね」

と言って、ズカズカとアンセムの部屋に入るアイリ。
アンセムは肩をすくめただけで引き止めなかった。

「本当に大丈夫か?」

ライキスが申し訳なさそうに聞く。

「オレは別に。それよりも、乗り気じゃなさそうな2人はいいのか?」

そう言ってアンセムはテラスを見た。

「俺はアイリに振り回されるのが日常だから」

「はは、悟ってるんだな。テラスは、いいのか?」

「うん」

コクリとテラスは頷いた。
アンセムが笑顔になる。

「じゃぁサクっと食べてくるよ。中で待ってて」

アンセムは2人を部屋に招きいれた後、食堂に向かった。