超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「あっ」

ナミルもシンに気付いて振り向く。

「よう」

シンは短く挨拶をした。

「こんにちは」

ナミルも一応挨拶を返した。

(シンは昨日のことどう思ってるんだろう…)

この無神経男も、さすがに傷ついているのではないかと少し心配なナミル。
しかし、シンのプライドの高さは嫌というほど知っているので、下手な言葉がけをしても八つ当たりされるだけだと思い黙ってた。
ナミルは目線を本棚に戻す。
生物学の授業には、やっと追いついた。
ここで気を抜いてまた置いていかれないように、復習と予習を頑張っている。
アンセムのことをなるべく考えないように、勉強に逃避するナミルだった。

「おまえ、今どこまで進んでるんだ?」

「え?」

シンが話しかけられて驚くナミル。

「教科書基礎の第19章だけど…」

戸惑いながらも質問に答える。

「は!まだそんなところかよ」

意地悪くシンは笑った。

「これでも、なんとか追いついたのよ」

ムっとするナミル。勉強嫌いの自分が、よくぞここまで頑張ったと思う。

「ああ、一般はまだその辺やってんのか」

「大ジャンプの飛び級したシンとは比較にならなくてスミマセンね」

ふんっとナミルはそっぽを向いた。
やっぱり嫌なヤツだ。
少しでも心配して損した。
早く必要な本を探して部屋に戻ろう。
ナミルは1冊の本を手にして開く。
目次を見て、更に内容に目を通さないと、どの本が今授業で受けている分野に適しているかわからない。