超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「アンセムは私と結婚する気なの?」

気が動転して、ストレート過ぎる質問をしてしまうテラス。

「当たり前だよ」

アンセムは驚いた。

「改めて確認とらなくても、わかってると思ってた」

「だって、私こんなだし、その内愛想尽きちゃうかもしれないよ?」

「オレはテラスに振られるのか?」

遠回しに断ろうとしているのかと勘ぐってしまうアンセム。

「違う違う、アンセムの気持ちが変わるかもしれないでしょう?」

「どうして!?」

この問にはさすがに落ち着いてなどいられない。

「どうしてって、そういうこと、あるかもしれないじゃない」

「それはありえない」

アンセムは即否定した。

「どうして?」

今度はテラスが驚く番だった。

「何を根拠に?」

「テラスはオレを信用していないのか?」

アンセムの表情が険しくなる。

「人の気持ちは変わることがあるかもしれないでしょう?
アンセムだったら、私よりもっともっと素敵な相手、いくらでも見つかるんじゃないかな?」

「本気で言ってるのか?」

アンセムはテラスの言葉の意図がわからない。

「え?だって事実だもん」

「オレを怒らせようとしてる?」

「そんなこと、するわけないよ」

真顔のテラス。
なぜ自分の発言がアンセムを怒らせることになるのか、良くわからない。
単に可能性の話をしているだけなのに。
アンセムは深い深いため息をついた。

「相手がテラスじゃなければ話はもっとスムーズだったと思う。だけど、オレはテラスしか考えられないから、苦労を重ねてるんだけどな…。
今更別の誰かでも良い程度の気持ちなら、もっと前に諦めてるよ」

「私、今失礼なこと言われてる?」

「どっちが」

そう突っ込みを入れて、アンセムは仰向けに倒れこんだ。