超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「ちょっと!」

ナミルは耐え切れず口を出した。

「なによ。ナミルは部外者なんだから、黙ってなさいよ。
シン、ちゃんと意味理解してくれた?私がシンに付きまとったのは、単なる遊びよ」

シンはユキを凝視した。

「あんたみたいな男、誰も好きになるはずないわよ」

ユキはシンを一瞥した後、背を向けて歩き出した。

「待ちなさいよ!!」

ナミルはユキの腕を掴んで引き止める。
人の気持ちを平気で踏みにじるユキが許せなかった。

「ユキ、最低!自分の思惑通り行かないからって、わざと傷つけるような言い方するなんて!」

「離してよ!」

「謝りなさいよ!」

「うっるさいわね!ナミルには関係ないって言ってんのよ!」

「ナミル」

言い合う2人を傍観していたシンの声で、ナミルとユキは動きを止めた。

「そいつを離してやれ」

「なんで?!悔しくないの?」

ナミルは驚き、ユキはほくそ笑んだ。

「別に。どーでもいい」

しかし、シンにどこまでも冷たい眼差しを向けられ、ユキはチクリと胸が苦しくなる。

「あほらし」

そして、シンはその場を立ち去った。
当事者がいなくなり、ナミルもユキから手を離す。

「ふんっ!」

ユキは走って食堂を出て行った。
取り残されたナミルは、すっかり冷めてしまった食事を流し込み、何とも言えない気持ちを抱えたまま、自室へ戻った。