超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「シン、みーつけた!」

突然の耳障りな声に、ナミルは思わず振り向いた。
振り向かなくてもわかっていたが、ユキである。

「うっげー」

いきなり背後から飛び掛るように抱きつかれたシンは、心底げんなりした表情だ。
シンは嫌いだが、ユキはもっと嫌いなナミルは、関わりあいたくない一心で、その場を離れようとした。
しかし、シンの思いもよらない言葉に立ち止まってしまう。

「おまえ、そろそろ止めないか?」

いつものような怒鳴り声ではなく、静かに諭すようなシンの声だった。

「また、もう!シンったら、照れてるの?」

いつもと違う声のトーンにユキは気付いているのかいないのか、ハイテンションで聞き流したが…。

「離れろ」

低い声で言われて、さすがのユキも動きを止め、シンから身を離した。