超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「さて、次は職業の進路についてだけど、空欄になっているわね。あと1年あるから、ゆっくり考えるということかしら」

「少し確認したいことがあるんです」

「確認?何かしら。不明点や不安なことがあれば何でも聞いてちょうだい」

「オレとテラスの見合いのことです」

「あら」

意外な質問を受けたような反応を見せたリナだが、実は聞かれるのではないかという予感があった。

「なにかしら」

「テラスの見合い相手にオレを選んだのは、もしかして、最初からオレたちがまとまることを予測してですか?」

挑むような目のアンセム。
リナは少しだけ考えた。

「そうね…。あなたの性格を考えたら『まさか、そんなはずないでしょう』と答えるのが正解なのかもしれませんね」

「そんな誤魔化しが通用するとでも?」

アンセムの口調が強くなる。

「誤魔化すつもりなら、こんな言い方しませんよ」

リナは苦笑した。

「カイから打診が入ったアンセムだから、真実を言います。
これから言う内容は他言無用よ。もちろん、テラスにも」

テラスにもと言われ、アンセムは一瞬躊躇したが頷いた。

「テラスにお見合いをさせる目的は、アンセムに話した通りです。
あの恋愛に本気で全く興味を持たないテラスに、少しでも市場に出てもらえるよう、意識を高めてもらうこと」

アンセムは聞き逃さないように、黙ってリナの話に集中した。

「でも、どういう相手をぶつければテラスが恋愛に興味を持つか、私にはさっぱりわからなかったんです。そこで、テラスと接点の多い職員に聞いて周って、何人かピックアップしました。その中の1人がアンセム、あなたです」

「オレを推薦したのは…」

「カイよ」

「やっぱり…」