超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「オレにはテラスしかいないと思っているよ。
自分がこの先どんな道を選んでも、隣にはテラスがいてほしい。
まだ先だけど、結婚して、2人でずっと一緒にいたいんだ」

テラスは無言だ。

「あれ?また急ぎ過ぎだったかな?」

何も言わないテラスに、アンセムは少しだけ不安になる。

「違うよ」

テラスは首をブンブンと横に振って、慌ててそれを否定した。

「ただ、唐突だったからビックリしちゃって…。なんか頭がボーっとしちゃった」

「首の振り過ぎだよ」

アンセムは笑ってしまった。

「違うってば。そうなじゃくて、なんと言うか…」

上手く伝えられないテラス。
アンセムは静かにテラスが話してくれるのを待った。

「その…、嬉しい、です。ありがとう、アンセム」

テラスはドキドキしながら、でもアンセムの目をしっかりと見て言った。

「私も、アンセムしかいないと思ってるよ」

テラスの言葉が心に染みる。
アンセムは嬉しくてたまらなくなった。

「テラス、ありがとう!」

想いが溢れる。
気持ちのままに、アンセムはテラスを抱き締めた。
ギューっと満足するまでテラスを抱き締めた後、キスがしたくてアンセムは腕の力を緩め、少しだけ体を離し、顔を近づけようとしたとき。

「ねえ、アンセム」

テラスに話しかけられ、動きを止めるアンセム。

「どうした?」

「あのさ、ここに初めて来たときのことなんだけど」

「初めて?見合いの後のことか?」

「うん。ずっと気になってたんだけど…」

なんだろうか。
アンセムはテラスに触れたまま、初めて2人でここへ来たときのことを思い出していた。