超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

今日はアンセムが専攻する生物学、品種改良分野の集中授業日だった。
昨日は結局テラスに会っていない。少し迷ったが、会いに行くのを我慢したのだ。
そもそもテラスは生物学の勉強が好きなのである。集中させてあげたいと思った。
1日の授業が終わり、仲間達と校舎を出る。

「おおっ!可愛い女の子がいるぞ」

仲間のエイールが声をあげた。
特に興味のないアンセムだったが、とりあえずエイールが指差した方向を見て動きを止める。

「え…?」

一瞬目を疑った。
アンセムと目が合った女の子は、少し恥ずかしそうに歩いてくる。
当然、女の子とはテラスのことである。
アンセムはテラスに駆け寄った。
テラスは白いワンピースに、クリームイエローのカーディガンをはおっている。
それに良く似合うグリーンのネックレスと髪留めを身につけ、足元はレッグウォーマーにかかとの低い白のペタンコ靴。
普段の動きやすさ優先の服とは全然違う。

「なんだ、アンセムの女か…って、あれ!?もしかして、あれはテラスか???」

エイールも第三寮。生物学専攻ということもあり、テラスの顔を知っていた。

「いや、化けたな~」

素直に驚く。
彼の中のテラスのイメージは、女の子というよりむしろ少年だった。