超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「どうしたらいいのかな」

テラスはポツリと呟いた。

「何が?」

アイリは聞き返す。

「多分さ、私は恋愛感情のことまだまだわかってないから、アンセムを不快にさせてしまうこともあると思うんだよね。どうしたら、それに気付けると思う?」

アイリは優しい気持ちになる。人の気持ちを大切にするテラスが大好きだった。
そんなテラスと一緒に人生を歩めるのなら、アンセムも苦労を買ってでもする価値がある。

「テラス、そういうことは考えてもわからないんだから、気にしても仕方ないわよ」

「そんな、身も蓋もない」

「アンセムがどうしたら喜んでくれるかを考えたら?」

「喜んでくれること…なるほど」

「テラスだって、アンセムの笑顔がみたいでしょう?」

「もちろん。だけど、何をしたら喜んでくれるかな」

(そりゃ部屋に招くか行くかして、2人きりの時間をゆっくり過ごすことでしょ)

心の中だけで突っ込みを入れるアイリ。
う~ん、と頭を悩ませるテラスを暫く眺めていたが、テラスは一向に答えを出せそうにない。
アイリは助言してあげることにする。

「そうね。明後日はアンセムが集中授業なんでしょう?
今日アンセムがしてくれたみたいに、明後日はテラスが校舎の前で待っていてあげたら?」

「そんなことで喜ぶかな?」

「案外些細なことが嬉しかったりするものよ」

「そっか。じゃ、そうしてみようかな」

テラスはサッパリとした表情で笑った。

「後は、少しサービスもしてあげれば?」

「サービスって、どんな?」

「ふふ~ん。それは私に任せて」

妙案を思いつき、アイリは楽しくなった。