超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「つ…疲れた…!」

部屋に入るとテラスはソファにポスンと座ってそのままダランとした。
精神的に疲れた。
今は12時を過ぎている。
ってことは、恐らく30分以上はシンとナミルのやり取りを聞いていたということだ。

目で見ていたわけではないが、声と音だけでもいろいろな想像がリアルにできてしまう。
あんな風に声を上げて、あんなに息が乱れるものなのか…。
アンセムは何を思っていただろう。
結局聞けなかった。

(でも、アンセムだって私とのセックスを本当は望んでいるんだよね…)

そして、神の子として生まれたからには、自分だっていつかは必ずするのだ。

「無理だ。できない。私にはできないよ…」

テラスは小さく嘆いた。
できない、では困るのだが。

だけど、大好きなアンセムの前で裸になるのは恥ずかしくてありえないことだし、服を着たままの状態だったとしても、自分がどうなってしまうのかわからないのが恐い。
もし自分がアンセムとセックスして、あんな声が出てしまったとしたら、絶対自分の意志じゃない。
自分ではどうにもならない状態をアンセムに見られるなんて、耐えられない。
いつだって、自分は自分でありたいテラスだった。

「でも…いつかはするんだよね…」

テラスは1人でどんよりするのだった。