超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「いや、テラスは何も悪くないよ」

「本当に?」

「オレの心が狭いだけだ」

「どういう意味?」

「あの男に嫉妬した」

「あの男?嫉妬?」

そこまで言われてもテラスはわからない。

「シンと2人で話していたのが嫌だったんだ」

「………は?」

(まだわからないのか)

アンセムは困ってしまう。
テラスが鈍いのは知っていたつもりだったが、ここまでとは。

「どうしてシンと話すことが嫌なの?」

あまりにもストレートに聞き返されて、アンセムは自分の小ささを突きつけられた気分だった。

「いや…もういいよ…」

1人で空回りしているのが虚しいアンセムである。

「いいよって、それじゃわからないよ」

食い下がるテラス。アンセムを理解したかった。

「いいんだ。細かく説明してると、自分の小ささを思い知って凹んでくるから」

「よくわからないなぁ…。まぁ、アンセムとシンって相性悪そうだけど」

「それは認めるよ。正直、あの男が嫌いだから」

「珍しいね、アンセムがそういうこと言うの」

普段はほとんど愚痴や陰口を言わないアンセムなので、テラスは意外に思った。