超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

シンは図書館に入った直後にナミルの姿を認めた。
ナミルも自分を見たが、すぐに視線を本に落とす。
シンは気持ちが掻き乱された。
わけのわからない苛立ちに、シンは益々不愉快になる。
カイに会釈をし、ナミルを見ないように奥へ歩いた。

ナミルにムカムカする。
しかし、ナミルのどこに対するムカつきなのか、自分でもわからない。
なぜあんな嫌そうな顔をされなければならないのか。

一方、ナミルは嫌な気持ちでいっぱいになっていた。
見せつけるようにシンが無視をしたからだ。
やっぱり図書館へ来なければ良かった。
いや、借りてすぐに帰れば良かった。
ナミルは立ち上がると、本を持ってカウンターへ行った。
シンが戻る前に、図書館から出てしまおうと考えのだ。

「カイさん、貸し出しお願いします」

「ああ」

カイは本を受け取った。

「頑張ってるじゃないか」

「え?」

「生物学は難しいだろう?」

「あ、はい…」

突然の労いに戸惑うナミル。

「ついていけてるのか?」

「最近は正直しんどいです。止めちゃおうかな、なんて思う日もあります」

「苦戦してるのか?」

「そりゃもう」

「さっきシンが来たが、あいつに聞いたらどうだ」

「はぁ!?」

思わぬ相手を勧められて、不愉快極まりないナミル。