超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「ナミルちゃん」

ランドリーで洗濯機を回していると、声をかけられた。
最近頻繁に誘ってくる1つ年上のザキリオだ。
いかにも軽い感じだが引き際を弁えていて、話をするには楽しい相手である。

「こんにちは」

「僕も洗濯」

そう言って、隣の洗濯機にポイポイと放り込む。

「もしかして、下着洗ってんの?」

ザキリオはナミルが使っている洗濯機を覗こうとした。

「やめてください」

「あっはっは。見たいけど我慢するよ。僕のはいつでも見ていいよ」

「いりません」

「つれないなぁ」

大袈裟にガッカリされて、ナミルはクスリと笑った。

「お、笑った!ナミルちゃんの笑顔は最高だね」

「そういうこと、誰にでも言ってるんでしょう?」

「もちろん。サービストーク。でもナミルちゃんだけは特別の気持ちがこもってるんだよ」

「それも誰でも言ってるんですよね」

軽くナミルは受け流す。

「いや、これは本命だけ」

「そこまでがセットですか?」

そう言われてザキリオは肩をすくめた。

「ナミルちゃんは厳しいね」

「ザキリオさんが軽いだけです」

「この前キオと一緒だったよね?あいつと付き合ってんの?」

「食事しただけですよ」

「そうなんだ」

ザキリオはパッと表情を輝かせた。