ナミルは不愉快だった。
「俺は男に媚びる女が一番嫌いなんだよ!」というシンの声が聞こえてしまったからだ。
イライラして、今目の前にいる相手に集中できない。
適当に相槌をうち、とりあえず笑顔を作る。
(媚びてなんていないわ)
むしろ、相手の男が自分に気を使っているくらいだ。
楽しませようと話題を提供し、自分を褒めてくれる。
ナミルはアンセムへの気持ちに区切りをつけてから、再び男性からの誘いを受け始めていた。
以前のようにぶりっこやご機嫌取りで相手を喜ばせることはやめて、自然体で接しようと努力している。
本当に好きな相手を見つけたいからだ。
そのうえで、一緒に過ごす時間をお互い楽しめるように気配りをしていた。
(媚びてなんかない。これは人として最低限の礼儀よ!)
そう思っているのに、シンの言葉が離れない。
「どうしたの?ナミル」
相手がナミルの顔を覗き込んできた。
「え?何か変でしたか?」
「いや、上の空に見えたから」
「そんなことないですよ」
にっこり笑ってみせた。
相手も穏やかに笑った。
それなりに素敵な人。
優しい気遣い。
だけどどうして。
気持ちが盛り上がらない。
お互い楽しもうという気持ちがあるのに、ナミルは楽しくない。
そう。楽しくないのだ。
それに気付いてしまった。
(どうすればいいのよ…)
それから、ナミルは相手との時間をやり過ごすことに苦労した。
シンの言葉さえなければ、こんな気持ちにならずに済んだのに。
ナミルはシンを恨んだ。
「俺は男に媚びる女が一番嫌いなんだよ!」というシンの声が聞こえてしまったからだ。
イライラして、今目の前にいる相手に集中できない。
適当に相槌をうち、とりあえず笑顔を作る。
(媚びてなんていないわ)
むしろ、相手の男が自分に気を使っているくらいだ。
楽しませようと話題を提供し、自分を褒めてくれる。
ナミルはアンセムへの気持ちに区切りをつけてから、再び男性からの誘いを受け始めていた。
以前のようにぶりっこやご機嫌取りで相手を喜ばせることはやめて、自然体で接しようと努力している。
本当に好きな相手を見つけたいからだ。
そのうえで、一緒に過ごす時間をお互い楽しめるように気配りをしていた。
(媚びてなんかない。これは人として最低限の礼儀よ!)
そう思っているのに、シンの言葉が離れない。
「どうしたの?ナミル」
相手がナミルの顔を覗き込んできた。
「え?何か変でしたか?」
「いや、上の空に見えたから」
「そんなことないですよ」
にっこり笑ってみせた。
相手も穏やかに笑った。
それなりに素敵な人。
優しい気遣い。
だけどどうして。
気持ちが盛り上がらない。
お互い楽しもうという気持ちがあるのに、ナミルは楽しくない。
そう。楽しくないのだ。
それに気付いてしまった。
(どうすればいいのよ…)
それから、ナミルは相手との時間をやり過ごすことに苦労した。
シンの言葉さえなければ、こんな気持ちにならずに済んだのに。
ナミルはシンを恨んだ。



