超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する

「あの黒髪の女の子?へぇー!随分と可愛いじゃない」

ニヤニヤしながらシンを見るリリア。

「仲良くねーよ!」

シンは反射的にナミルを見た。
目が合った瞬間ツンと顔を背けられる。
ムカッ!

「俺は男に媚びる女が一番嫌いなんだよ!」

「とか言いつつ顔が赤い」

リリアが突っ込む。

「誰が!」

「シンが可愛い系好みとは、意外ったわ~」

「リリア、からかい過ぎだよ…」

止めに入るテラス。
自分の理解できない恋愛の分野で、面白がって突っ込みを入れられたら辛いとわかるからだ。

「ごめんなさ~い」

ペロッと舌を出しつつ、一応謝るリリア。
シンは無言になってしまった。

「この前図書館でナミルさんと一緒だったでしょう?あそこの利用者少ないから、親しくなったのかなって思ったんだ」

「だから、なってねーっつーの」

「うん。わかった」

テラスは引き下がって話題を変えることにした。

「セイラス忙しそうだったね」

「相手も決まってるし、卒寮に向けて色々やることあるんじゃない?」

そんな些細な話題を聞き流しながら、シンはもう一度ナミルを見た。
笑顔で男と話しているようだ。
その後、ナミルがシンを見ることはなかった。